snobbish adversaria

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評価の意味に関しては 初回レビュー冒頭を参照してください。)
HELLOWEENの6thアルバム、「Master Of The Rings」。
またVo.が現在のアンディ・デリスとなっての第一作目。Vo.チェンジという
苦難を乗り越え、理想的なモデルチェンジを成功させたHELLOWEEN。
その始まりとなった作品。
Master Of The Rings
・ 2548円
・ ビクターエンタテインメント
・ 発売中(1994年08月24日発売)

 

各所のレビューサイトを見てみると、多くの場所でこのアルバムが、
かなりの高評価を受けていることが簡単にわかると思う。

食品に限らず、芸術も旬や賞味期限という要素を持つことがある。
前者の場合、その当時ほどの感動を味わうことが難しくなるものの。
今聴いても(+αなしに)それなりに楽しむことが出来る。

しかし、後者の場合はリアルタイムの空気が無いと観賞に耐えなくなる。
映画でいえば、「ボディ・ガード」とか「タイタニック」なんかがそれに当たる
かな。どちらも今見ると、かなり馬鹿らしいというかw 何故当時あんなに
話題になったのか、皆目理解出来ないような有様である。年に一回はテレビで
流れている気がするけど、正直、タダでもちょっと……というレベルだ
(どちらも主題歌の方は本当の名作だと思うけど)。

このアルバムもそんな時期性のあったアルバムである。
幸いなことに賞味期限ではなく、旬の方であり今聴いても充分楽しめる

では、そんな"旬"を産み出した、当時のHELLOWEENの状況、ファンの心境とは
どういったものだったのか?

HELLOWEENが「守護神伝1、2」で黄金期を迎えたのは周知の事実だが、
その後このアルバムが出るまでどうだったか、ということ。

結論から言うと、
天国から地獄を地で行くように急降下していた

・バンドのリーダーであったカイ・ハンセンの脱退
・レコード会社の移籍、その契約の問題で長期の活動凍結

と最悪なことが重なったためだ。しかも散々待たされた末に出たのが、
守護神伝の気配は影も形もない「Pink Bubbles Go Ape」。続いて発売されたのは
バンド史上最大の問題作「Cameleon」。

そこに見られたのは、楽曲の質の低下。方向性の迷走。そして、メンバー間の
確執の表面化。カイの脱退により、HELLOWEENはもうズタズタになってしまっていた。

サッカーJリーグで例えてみよう。今年の正月。東京ヴェルディは天皇杯を制覇し、
助っ人ワシントンの衝撃的なデビューもあり、リーグでの飛躍を期待されていた。
しかし、結果は……名門にして初めての屈辱的な降格の憂き目にあってしまった。
正に天国から地獄。

もし来年。ヴェルディがJ2で首位を独走。若手が順調に育ち、一年でJ1に復帰。
再来年のJ1では優勝。

という経緯をたどったとすれば、J2時代のことも
「今考えれば、落ちたのも悪くなかった」
と思えるかもしれないが、リアルタイムでこの先どうなるか解らない状況の
サポーターからしたら、将来・現状を絶望あるいは嘆くより他にしかたがない。

当時のHELLOWEENファンもそんな心境だったに違いない。
復活した今でこそ
「よく主分野でないジャンルでこれだけ高品質なものが作れたものだ」
と、肯定的な評価も聞かれる両作ではあるが……。

そして「Cameleon」後に聞こえてきたのは、マイケル・キスク、
インゴ・シュヴィヒテンバーグ脱退というニュース……。解散、消滅、という言葉が
浮かばざるを得ない状況。

しかし、HELLOWEENは終わらなかった。その後に流れてきたのは、
なんと当時の人気バンド「Pink Cream 69」の中心人物、アンディ・デリス加入
という衝撃的な報。
そして発売されたこのアルバム。一曲目(Irritation)。名称・曲調共に、
守護神再び! なクラシカルイントロ。
二曲目(Sole Survivor)……。始まったのは、強烈にメタリックなイントロ……!
まるで溜まりに溜まった不安を、鬱憤を全て吹き飛ばし、昇華するかのような
このイントロを聴いたファン達の心境が、筆舌し難い喜悦に満ちたものであったことは
想像に難くない。

といった物凄い経験を経ているファンと、後からHELLOWEENの出している
アルバムの一枚として聴いたファンと、その評価がどれだけ異なるものか……。

残念ながら私は後追いで御座いますので、情感こもった熱いレビューには
ならないでしょうが、予めご了承ください。


個人的にはこのアルバム。アンディ加入後の作品としては、「The Dark Ride」の
次に気に入っていないアルバムだったりする。別に悪い作品ではないが、
後の作品の曲の充実に比べると、やや粒が揃ってないかな? と感じる。
はっきりいうとグラポウの曲が、アンディ&ヴァイキーのものに比べて一段
落ちている。後のアルバムではアンディとウリでその穴を埋めたわけだが、
このアルバムではまだそうなっていない。そして、アンディがボーナスで
ポカをやらかしている為、ちょっとアルバム全体として聴くと辛い。
とはいえ、3.はこれ以後のHELLOWEENのウリとなる「泣き疾走」の
はしりとなる名曲

4.、6.はキスク時代にはなかったタイプの曲。10.もまた見事な曲で、
ジャーマンメタル界隈ではかなり珍しいハイセンスな本格的バラード
これも以後のHELLOWEENの特徴となる、……といった風に復活しつつも新しい
HELLOWEENを見せた、という意味で、見所はタップリとある。それが以後は
クオリティが上がって定着してしまったので、凡庸に聴こえるということだろう。

カイ・ハンセンは初期HELLOWEEN、ヴァイキーについてこう述べている。
「ヴァイキーはとてもメロディアスな感性を持っていけど、当時(HELLOWEEN結成前)
にやっていた音楽はハード・ロックではあったけどヘヴィ・メタルではなかった。
俺はヘヴィ・メタル人間だったけど、メロディのことはわかっていたし、
ヴァイキーもヘヴィネスについてわかっていたから、2人でいいコンビネーションに
しようと思ったんだよ」


ヴァイキーはアンディについてこう述べている。
HELLOWEENにはPC69のコマーシャルな要素が欠けているし、
逆にPC69にはHELLOWEENのワイルドな要素が欠けていた

「アンディが入っても、俺のソングライティングには特に変化はなかったね。
彼はその道の天才だから、スタイルに適応するのが凄く上手い、それで一緒に
始めたんだけど、こういうサウンドになるのは俺には歴然としていた。
これこそ俺の求めていたものだった」


今見ると非常に面白い。かつて、カイとのケミストリーで奇跡を生んだ
ヴァイキーは、今度はアンディというパートナーを得て再びメタルへと帰ってきた。
「Master Of The Rings」はスケジュールの都合もあり、メンバー各自の持ち歌を
集めて収録したもののため。ケミストリーという意味は薄い。3.は共作だが、
それ以外では各人それぞれの個性が強い。上の言葉の真価は次作「Time Of The Oath」 で見事に証明されるわけである
このアルバムは、胎動し始めた新たな個性、というものを感じさせる
一枚であるといえる。

評価としては、まあ他のを聴いてファンになってから集めればイイと思う。
ベストを持ってるならいらないかもw 待ちで。

 

曲名をクリックするとHM/HRこの曲を聴け! のそれぞれの曲のページに飛ぶようになっている。
聴き所を知るには非常に便利であるので、是非、活用されたし。

 

曲名 評価 コメント

タイプ

1
Irritation
1:15
-

ファンには印象深い「I」から始まるインスト曲。
守護神伝の「Initiation」、
「Invitation」と韻を踏んでいる。

-

2.
Sole Survivor
4:32
イイ! 本文でも述べた通り、このイントロは衝撃的!

が、歌メロの煽情性は残念ながら、それほどでもない

即効
3.
Where The Rain Grows
4:46

悶絶

アンディHELLOWEENの聖歌(アンセム)ともいえる、
一曲。この哀愁こそが新生HELLOWEENの最大の特徴である。
今後よく見られるようになる"bridgeで一端調子を変えてペースを落とし、泣きを振りまく"、という手法もこの曲が始まり(と思う)。

ヴァイキー、アンディの共作第一号。ライブでの合唱も定番。

即効
4.
Why?
4:11
イイ! アンディの持ち込んだ個性その2。哀愁の満ち満ちたHR曲。 普通
5.
Mr. Ego
7:03
普通 ヴァイキー曰く「グレイトな曲」 らしいがうーん……。サビメロは印象的ではあるけども、7分間それだけで強引に引っ張ってる感じがする。

歌詞はキスクの事を歌っているらしい。

スルメ
6.
Perfect Gentleman
3:53
満足 Why?と同じく哀愁のHR曲。
それでいて、こちらは歌詞にユーモアがある。とってもキャッチーな名曲。
即効
7.
The Game Is On
4:40
満足 「Rise And Fall」を思わせる、効果音が要所に用いられた楽しい曲。

テトリスの「GAME OVER」音。「ディルディルディル~」っていうあの短い音をリフにして、一曲仕上げてしまっている。ヴァイキーの天才性が垣間見える曲。

即効
8.
Secret Alibi
5:49
満足 これはかなりスルメだ。
最初は特に印象に残らなかったが、いまではお気に入りの曲。

メロディアスだが、キャッチーというより美旋律系。雰囲気もアンディにあっている。
メタメタしい重厚感は薄い。
スルメ
9.
Take Me Home
4:25
待ち アメリカンな雰囲気のハード・ロック。曲の中ではまだ一番キャッチーなchorusがタイトル連呼で単調。 普通
10.
In The Middle Of A Heartbeat
4:30
満足 アンディが持ち込んだ個性その3。

素晴しすぎるバラード。
いわゆるメロスピといわれる音楽性のバンドの中で、これだけハイセンスなバラードを作れるアーティストは本当に稀有である。

ギターソロはアンディのバラードの中でも出色。

普通
11.
Still We Go
5:10
イイ! 悪くないんだけど、chorusが盛り上がらない。9.と同じく延々タイトル連呼。要は単調。何回「Still We Go」っていうつもりだw

一方、ソロはかなりカッコイイ。後半部は完全にネオクラ風味に。

普通
12.
Can't Fight Your Desire
3:45
待ち アンディ信者の私が珍しく良さがわからない曲。
chorusでリズムをずらし気味に歌うのは洒落てるが、メロがなぁ。

bridgeのメロがかろうじて魅力的といえば魅力的。
普通
13.
Grapowski's Malmsuite
1001 (In D-doll)

6:33
イイ! 名前から彷彿されるほどテクニカルではないが、いいネオクラ風味のインスト曲。
ライブでのギターソロを膨らませたものらしい。

アルバムの空気を乱してると巷で酷評されているが、
ボーナスだからそれは別に問題ないと思う。
普通

 

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