snobbish adversaria

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評価の意味に関しては 初回レビュー冒頭を参照してください。)
HELLOWEENの11thアルバム「守護神伝-新章-」。
keeper_le.jpg
・ 2940円
・ ビクターエンタテインメント
・ 2005年10月31日発売済

 

さて、発売から一ヶ月強が経過。
巷に上がっているレビューを片っ端から読んでみたところ、
下記の様な傾向が見て取れた。

  1. 「Keeper」と聞いた時点で思考停止しているもの。
  2. 「バンド自身が「Keerper~」に取り付かれてるよね」
    という言葉が書いてあり、鏡を見ろ、と言いたくなるもの。
  3. 時代とメンバーの相違を理解した上で、普通に評価がなされているもの。
  4. 時代とメンバーの相違を理解した上で、諦めの感情が記されているもの。
  5. 手放しで絶賛しているもの(信者)。

で、このレビューはどれになる予定かというと、ブッチぎりで5.の予定で
ございますw 率直に、本当に物凄く出来のいいアルバムだと思う。高品質であり、
渾身の一作、という言葉がピッタリだ。

こと芸術であれ、スポーツであれ、何であれ。0から1になった時の1と。
1から2になった時の1。同じ1でもその中身は大きく違う、という風に
一般的に捉えられている。前者は無から有を創造する※1。
後者は既に在るものを膨らませる。あるいは前者はに切り込んだもので、
後者はに広がりを持たせたとも言い換えられる。

初めての印象というのは非常に大きい。初めて買った○○。初めて見た○○。
初めての(18禁)。個人のレベルでもそうなのに、シーンという単位
それが起こったなら……。

最初の作品は永遠にその立場を更新されることはない。むしろその価値は、
思い出補正によって年々上昇していくといってもいい。
それに追随した作品は、最高の作品という更新の可能性のある王座を目指す。
最初の作品か、最高の作品か……。
永遠に語られるテーマだと思う。オリジナリティかクオリティか。
「この曲はいいメロディを持っている。しかし、新鮮味がない」
「この曲はとても独創的だ。しかしつまらない」

では、最初の作品がそのまま最高の作品だったら……?

その分野のことを行う限り、それを越えることは理論上不可能だ。
勿論、大きな枠の独創性と、小さな枠の独創性はある。
ありふれたジャンルで独自性を出す、ことも可能だ。しかし、ここで語る所の
「ジャーマン・メタル」「メロディック・スピードメタル」誕生の独創性は
とても大きなものだった。少々の独創のインパクトが霞むレベルの。

「守護神伝 第一章」「同 二章」はそういう作品だ。
「同 新章」は以前の守護神伝の様な革新的な存在とはなり得ない
今作に限らず、HELLOWEENがHELLOWEENである限り。
もし革新性を望むならば、そんな作品を出すバンドはHELLOWEENであって
HELLOWEENではない。別の存在である。
ジャーマンメタルをやらないHELLOWEENを少なくとも私は望まない。

 

というわけで、詳細。

どこでも言われているが、今作はあくまで今のHELLOWEENが作った
「守護神伝」である。かつての音楽像を忠実に追い求めるなら、この作品は
それには応えてくれない。
しかし、ジャーマン・メタルの一作としての完成度は群を抜いたものだと
断言できる。Disc1が典型的な即効性の強いメロスピ。Disc2は捻りのある
楽曲が並ぶ。という構成。始めは一枚目に惹かれるが、徐々に二枚目の良さに
気付く、というのが概ねの経過だろう。
前守護神との対比をいうならば、

前作の「Keeper Of The Seven Keys」(曲の方)はヴァイキーが当時
神経衰弱に陥っていた自分のセラピーの為に作った、という曰くアリの曲。
イエズス・キリストの隠喩であるキーパーが悪魔の誘惑を退けて苦難の末、
七つの鍵を海に封印。悪魔は死に、キーパーは人々の魂に再び光をもたらした。
という御伽噺風の物語を持つ曲。ヒロイックといってよいかもしれない※2。
マイケル・キスクの朗々たる超絶歌唱が、そのオペラティックな雰囲気を
増幅していた。

それに対して、今回の一連のコンセプト曲は全く違う。こちらの特徴は
哀愁であり、悲壮感だ。かつて悪魔に勝利したキーパーも、今は老いている。
守っている人々の裏切りにあい、絶望的ともいえる戦いを続けながらも、
必死に教えを説く。悪魔の誘惑に負けるな!、と……。
「My Life For One More Day」の歌詞には胸を打たれずにはいられない。
(この対比には思わず、かのファンタジー文学の最高傑作「ホビットの冒険」
と「指輪物語」の関係が想起された)

といったところがある。

演奏面では、アンディの高音がかなりスムーズに出ている。
特に「The Invisible Man」「Pleasure Drone」のラストはなかなか驚き。
サシャのギターが見事なのは前作と変わらず。いや、前作以上の冴えを
見せている。本来はヴァイキー担当のエモーショナルなプレイでも、
ヴァイキーを食うほどの存在感。ツインギターが全編炸裂しまくりなのも、
彼が入ったお陰。
ベースは今回「Born~」のソロをはじめ、やけに目立っていていい感じ。
新メンバーのダニーのドラムは非常にパワフルで好印象。全く危なげはない。
ドラムに関しては、今作はインゴを意識したプレイ&音作りがなされているようだ。


同じアンディ期の傑作である「Time Of The Oath」と比較すると……。
その人が初心者なら「TOTO」を奨めるかな、という感じ。シンプルで、
かつバラエティに富んでいる。解りやすいロックアルバムとしては、
「TOTO」が上。
今作は初っ端から14分だったり、他にも長い曲が多いから、メタル初心者には
ややきついと思われるので。既にHELLOWEEN経験者だったり、メタル好きの人は
こっちを買え!

ただし、ジャケットは……。過去最低かもしれんw
3DCGでやるにしても、これより優秀な素人の作品がいくらでもあるように
思えるんだけども。

邦題はいいね! やっぱ邦題がある方がいいなあ。今回の新章はレガシー(:遺産)
の直訳ではないけど、バンドが秘めたメッセージを見事表してるし。
METALLIONのインタビューではアンディが図らずも、
HELLOWEENにとって新しい時代、そして、新しい章の始まりだ
と述べていたし。

※1
勿論、受けた影響というものがあるから、完全に無から生まれた筈はないが、
コロンブスの卵というニュアンスで。

※2
この曲に関しては、守護神がイエズスであるということに加え、
物語のあらすじがヴァイキーの病状の経過を表している、という二重の
隠喩が含まれている。

 

曲名をクリックするとHM/HRこの曲を聴け! のそれぞれの曲のページに飛ぶようになっている。
聴き所を知るには非常に便利であるので、是非、活用されたし。

 

Disc1

曲名 評価 コメント

タイプ

1
King For A 1000 Years
13:54
神降臨

この曲が駄目ならもう、
ファンは止めた方がいい。
Helloweenが打ち立てた
新たな金字塔といえる大曲。

「Time will be~」で号泣。
「I will show~」で合唱。
ツインギターで狂喜。
ラストの泣きアウトロで昇天。


誰も言及してなかったが、
歌詞も相当なレベル。
この曲に限らず、今作の
アンディの歌詞はどれも
素晴しい。

即効

2.
The Invisible Man
7:17
満足 サシャ入魂の一曲。
ドラマチックでシリアス。
長さを全く感じさせない。
アンディの声と、とてもよく
合っている。
インストパートとそこから
繋がる最後のchorus
三連発はかなり来るね。

キーボードがとてもいい味を
出している。
即効
3.
Born On Judgment Day
6:14
悶絶

キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!

もう。ヴァイキー丸出し。
「Eagle Fly Free」を
進化させた様な、全ての楽器のソロが痺れ過ぎる!!(ソロ入り際の「ファンッファンッファン」って音が期待感を高まらせる)


華々しいアウトロもらしい。
即効
4.
Pleasure Drone
4:10
イイ! ここにあらねばならない曲。
地味だが、洒落た佳曲。

小動物の可愛さ・哀しさ、が
強く感じられる。ソロかっけー。
普通
5.
Mrs. God
2:57
満足 この位置に入ると腑に
落ちる人も多かったようだ。
スルメ
6.
Silent Rain
4:22
満足 サシャがヴァイキーへの
オマージュとして作った曲。
まんま「Eagle Fly Free」な
部分を含んだり。

Helloweenでも最速クラスの
疾走曲だが、歌詞は
児童虐待に関する重いもの

ソロ明け。vo.にエフェクトの
かかる部分。まるで泣いて
いる様な、アンディの真骨頂
ともいえる哀愁歌唱に痺れる。
即効

 

Disc2

曲名 評価 コメント タイプ
1.
Occasion Avenue
11:05
悶絶 こちらはアンディの大曲。
D1の1.と対比させる様に、
全く違ったタイプの曲に
なっている。

HELLOWEENらしいキャッチーさ
では「King~」が優れるが、
プログレっぽさ、マニアックな
魅力では断然こっち。

スルメ
2.
Light The Universe
5:00
満足 「Blackmore's Night」の
キャンディス・ナイトがゲストで参加。中高音のイメージが強かったのだが、この曲ではひたすら低音。
こんな歌唱も出来るのかと、プチ驚き。メチャメチャ艶っぽい。


サビメロはまんまアンディのソロの「Good-Bye Jenny」だが、キーボードの絶妙もあり、まったく違ったクラシックな雰囲気の曲になっている。

歌詞と合わせて、ジュベナイルファンタジーのエンディングにぴったりな夢のある美しい曲。
スルメ
3.
Do You Know What
You Are Fighting For

4:46
イイ! 前作の「Nothing To Say」と同系統の匂いがある曲。
「DeepPurple」を思わせる、クラシックなハードロック
スルメ
4.
Come Alive
3:21

イイ!

アンディ十八番のHRチューン。
うねうねとテンポやキーが
変わるのが面白い
スルメ
5.
The Shade In The Shadow
3:25
満足 同じフレーズのひたすら
繰り返し。非常にシンプル。
しかし、キーとなるメロが
物凄くいいので、問題なく
様になっている。
しかもサシャの提案により、
ギターソロも排されており、
さらに研ぎ澄まされている。
即効
6.
Get It Up
4:14
悶絶 疾走版「Power」。
ギターソロの展開など、
正に、と言った所。

爽快で、キャッチー。
即効性バツグンの名曲。

→が普通なのは、アルバムでの曲位置の問題。結構聞き逃してる人が多かったので
普通
7.
My Life For One More Day
6:53
満足 追加パートによって
シングル版よりグッと風格が
出た。このアルバムの締めに
相応しい曲。
即効
8.
Revolution
5:06
イイ! 当落選上の曲、かな。
本編に入っていても、
文句は出ないだろう。

Disc2の2、3に入ってたら、
いい感じだと思うんだけど。
スルメ

 

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コメント

ごっつぁんです。

レビュー読んでいたら
噛み噛み(スルメを)したい気持ちがモリモリ沸いてきたんで、
もいっちょ聴いてみます★

  • 2005/12/05(月) 00:54:33 |
  • URL |
  • 雷予報 #YhAUN0BI
  • [編集]

書いた本人も

呆れる程の糞長いレビューを読んでくださり有難う御座いますw
最初の方はついD1ばかり聴いてしまいますが、D2も聴き込むと
味が出てきていい感じになります。

「Occasion Avenue」は今までのHELLOWEENとは随分違う雰囲気だし。
「Light The Universe」も最初は「全然キャンディスの声聞こえねー!」、
「Featuringじゃねー!!」と思ったけど、よく聴くとソロが号泣モノ
(特に3:26~。光が昇っていくようなイメージ)だったりしたし。
3.4.は聴きこんでも合わないときついかもw 巷のレビューでも、
一枚にしろ派、の大半はこの二曲イラネ(゚⊿゚)って感じだった。
そんな感じですので、昔のとかと聞き比べたりしながら楽しんでください。

因みに先日、結構よさげな一枚(まだ出てませんが)を発見しました。
最初に聞いたのがネオクラっぽかったので、雷予報さんに紹介しようと思って、
他のも聴いてたら、自分の方がはまってしまったというw
今度サンプルを持っていきますので、そちらもお楽しみに。

  • 2005/12/05(月) 21:35:14 |
  • URL |
  • 叡昭 #nLnvUwLc
  • [編集]
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