snobbish adversaria

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● 境界線上のホライゾンⅠ下

・ 作者 : 川上稔
・ イラスト : さとやす(TENKY)
・ 出版社 :アスキーメディアワークス
・ 発売日 : 2008年10月10日
・ メディア : 文庫


待ちに待った下巻。いや全く。期待通りの面白さだった。上巻という土台にて
世界観。キャラクター。勢力図などなどが把握済みになったお陰もあって。
川上作品の読み方を思い出し、既に物語が動き出している下巻は、
あんな分量だったのだが一気に読みきってしまった

しかしP506からの口絵は、見惚れつつも、思わず笑ってしまった人は多いと思う。
アバンタイトルが約1000ページて
現時点では本編より長いというw 物凄い構成だ……。



さて上巻で注目であった、葵・トーリの山場での動かし方だが……。
馬鹿に見えて実は切れ者、という感じではなさそうかな。正純との討論時の
戦術はそれっぽい感じもあるけど。誰の発案なのか。本人だとして単なる思い付き
なのかどうか、とか色々わからない部分はあるものの。教皇とのやり取りを見るに
やっぱ無能は無能なんだろうw
(馬鹿っぷりも全て計算済み、超腹黒のキャラって可能性は考えたくないなあ)

ただ周りの人材を動かす華はあるらしい。
そして普通なら「カリスマ性」という言葉で片付けられるその能力を、
ギミックで目に見える能力にしてしまった、というのが今回の
驚きのポイントだった。凄い発想だと思う。

世界の歴史上、カリスマ性があったと言われる王者は沢山いる。彼らが
兵を率いると戦術だとか、金払いのよさに拠らずとも何故か勝つ、強い。
その何故か、に説得力を持たせたのが、葵・トーリのおおよそ無尽蔵な
流体供給の能力というわけ。

本人としては不可能。しかし周りを最強にさせるという。で、ホライゾンと一緒に
大罪兵器の超過駆動を使用するというのがあるので、最後のキメもバッチシ


と、素晴しい活躍ではあったけど、同時に少々ギャグがしつこい、と感じないでも
なかったり。上記の教皇とのシーンもそうだし、ホライゾンの説得シーンも。
その前のシーンでイケイケの流れがついてるので、それが停滞するような感じ
するというか。もうちょい脱線は控え目で行って欲しい気もする。
それがトーリの個性といえばそうなんだが。ギャグシーンでのはっちゃけは別に
問題ない。

今回も小ネタは絶好調。「よし、じゃ、ちょっとカラカラ行ってくるか」
はシュールかつ秀逸過ぎるwwww 


・そしてラスト。
信長勢力の登場は痺れるものがあった。何という格好いい登場の仕方。
毎回最終話の様な物語、っていう後書の言葉どおり。アニメ第一期の最終回、
大団円の最中、新たな敵の存在を仄めかす系のEDっていうところだろうか。

しかしキャラ数が尋常じゃないな。分かってたことだけど。六天魔でその羽柴の下に
十本刀。信長の野望の諸王の戦いシナリオを、オリジナルのキャラ設定で
やってる感じか。


・キャラクター感想
・ペルソナ君
全身絵を見て更に惚れる。たまんねえ。斜めがけの鎖がシンプルで超カッコイイ。
オウガバトルシリーズのゴーレムにも似てるねそういえば。


・ステレオ本多
どっちも活躍して大満足。二代が宗茂に勝ってしまったのは意外だったけど。
一勝一敗で次回持ち越し。八大竜王流石! っていう展開を考えてただけに。
マジパートであんまりヘタレてるとさんに愛想つかされるぞ。

正純は引き続きやはり主人公並の頑張り。例のシーンを抜きにしても、
周りの連中に振り回される様がとても素晴しい。
二代も色々世間知らずさ、天然さがネタになっていきそうだし、
今後が楽しみである。

しかし、正信連中の正体は想像の斜め上だったw


・アデーレ
上巻ではほとんど印象に残らなかったが、下巻では思わぬ活躍。
終わクロのヴァイオレット的な進化をした。万年従士の機動殻が、
王様の過去との関係と絡んでいく辺りは流石という感じ。
とはいえ、上下併せても挿画が集合絵だけと女性キャラの中では
現状は結構不遇かな。


・アサマチ
オパーイがやばい(二十一章のさんのとで一巻の双璧かな)。
正にメロンが二つくっ付いてるようだ。武器が弓なのに大変そうw
外見や性格なんかから、作品が違ったら毎朝主人公を起こしに来てそう
雰囲気がある。王道ヒロインっぽいというか。


・シロジロ
会計ながら、トーリも正純もいない中で中々のまとめ役っぷりを発揮、
これはまあ予想の範囲。しかし武神と殴り合いをするとは思わなかった。
神奏術の特徴を一発で理解させるインパクトのあるシーンだったなあ。
しかしその後は空気気味。


・教皇インノケンティウス、他敵方
一応、今作での主人公との対立勢力筆頭? 川上作品のお約束の一つである
過去と現代の多重構造は今作でも顕在。
彼は「過去の祭り」の当事者であり敗北者。そして現世代に対しては、
最強クラスの敵として立ちはだかったわけだが……。

ガリレオ共々ちょーっと驚異・脅威度が物足りなかったかな。ちとガッカリ。
それでも、登場シーンで散々最強煽りが入りながら、忠勝はまだしも
二代にまで負けた西国無双(笑)の立花・宗茂よりはマシだが

正純の異性装に粘着する辺りは、流石はカトリックの象徴だと思ったりw


さて、2巻は来年になりそうですが。日々時間の流れの早さに鬱になるけど、
川上作品の次作は早く読みたい。ああジレンマ。
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